アダマン号に乗って、を観てきました。
フランスの公的な精神科デイケアを、あたたかいまなざしで静かに穏やかに伝えるドキュメンタリーでした。当事者の語りを、聴く映画です。
シアターに、私含めて2人。もうひと方は後ろにいらしたので、スクリーンひとりじめの贅沢な時間。映画の中で語る方が、本当にわたしに語りかけてくれている、わたしもアダマン号に乗っているかのような気持ちになりました。
金熊賞を得たとて、あまりみんなが見たがるテーマじゃないのでしょう。
が、私はもう一度見に行きたいと思いました。
患者と支援者の間に流れる権威の勾配を自覚し、フラットに、人と人との交流がなされる暮らしの中での治療。
あちら側のひと、と線を引いて見ないふりをしていないか?官僚主義的な世界を越えていくために、わたしがやれることをやろう。
完璧な人間なんていないからね。